富士通テン女子バレーボールチーム

9人制バレーボール

歴史・ルールの解説

  • バレーボールの歴史
  • 9人制バレーのルール
  • 9人制と6人制の違い
  • 9人制バレーのQ&A

バレーボールの歴史

  1. 1. バレーボールの歴史
  2. 2. 6人制と9人制
  3. 3. 9人制バレーの現在
バレーボールの歴史

 バレーボールは1895(明治28)年にアメリカで生まれた室内球技です。そのころ、同じ室内球技としてはバスケットボールがメジャーだったのですが、その激しい競技内容ではプレイヤーが若い男女に限定されてしまうという問題点がありました。そこで新たに、老若男女が幅広く楽しめるスポーツとして生み出されたのがバレーボールです。生まれたときは「ミノネット」という名前でした。

 そのころは、ネットを挟んでボールを落とさないように打ち合うということが決まっていたぐらいで、競技人数すらも決まっていないアバウトな内容でした。その後、ルールにも改良が加えられ、名前も「バレーボール」と名付けられるようになりました。
 ちなみに、「バレーボール(Volleyball)」という名前は、テニスで地面に落ちる前にボールを打つ「ボレー」というプレーにちなんでいます。

6人制と9人制

 現在、日本では6人制と9人制のバレーボールが行われています。 6人制はオリンピックや高校のバレーボール部などで広く行われており、9人制バレーボールも国内で実業団やママさんバレー、小学生バレーボールとして親しまれています。

 日本に初めてバレーボールが入ってきたのは1910(明治43)年ごろと言われています。このころ、バレーボールを生んだアメリカでも、まだルールがちゃんと決まっていませんでした。そのため、日本で一番最初のバレーボールは1チーム16人もいたそうです。それがやがて12人になり、1927(昭和2)年にようやく9人となりました。
 日本ではこのときの9人が定着して、その後もずっと9人制でバレーボールを行ってきました。
 一方、ヨーロッパでは日本よりも10年遅い1920(明治53)年ごろにバレーボールが広まったそうです。このときにはもうすでにアメリカでもルールが決められていました。それが6人制ローテーションのルールです。

 それから年月が過ぎ、第二次世界大戦も終わった1947年に国際バレーボール連盟(FIVB)が設立されました。そのとき採用されたのが、アメリカやヨーロッパで普及していた6人制。
 日本が国際バレーボール連盟に加盟したのは1951年ですが、その頃の日本は9人制が当たり前。そのとき初めて、国際試合をするために6人制が取り入れられたのです。
 とはいえ、もうすでにポピュラーになっている9人制をやめるわけにもいきません。このため、日本では現在でも6人制と9人制両方のバレーボールが行われているのです。

9人制バレーボールの現在

 オリンピックなど、テレビで観るバレーボールは6人制です。ですので、9人制バレーボールというとピンとこない人も多いのではないでしょうか。
 しかし、ママさんバレーや小学生バレーなどでは9人制が主流ですので、実際の国内での競技人口は9人制の方が多いとも言われています。また、日本だけでなく韓国や中国、台湾などのアジア各国でも9人制を行っている国もあります。

 とはいえ、どちらが面白い!というものでもなく、6人制は6人制の、9人制は9人制ならではの面白さがそれぞれあります。9人制は小学生や初心者にも始めやすいという面もありますが、トップチームともなると6人制を凌ぐとさえ言われる技術力が求められる奥の深さも持ち合わせています。

参考文献
財団法人日本バレーボール協会審判規則委員会監修 /「詳解 9人制バレーボールのルールと審判法」/ 大修館書店
森藤憲一 /「9人制バレーボールのコーチング 実践データから学ぶ勝つための技術・戦術」/ 大修館書店
西川順之助 /「わかりやすいバレーボールのルール」/ 成美堂出版
監修
竹口和三

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