富士通テン(株)(本社:神戸市 社長:勝丸桂二郎 資本金:53億円)は、2004年度(2004年4月1日〜2005年3月31日)の環境会計を確定しました。また、本会計を含む「2005年版
社会・環境報告書」を発行いたしました。
当社では、環境保全活動を効率よく推進するため、その効率(環境コストに対する経済効果)を評価する手法として、1999年度から環境会計を国内生産拠点に導入しており、2003年度からは連結範囲を国内の全販売拠点および海外の生産・販売拠点の一部を含む富士通テングループに拡大しました。2004年度は新たに3社の集計を加え、グループ20社について環境コスト・効果を集計しました。
この環境会計を含む「富士通テン環境報告書」を2001年より発行しておりますが、2005年版では、「お客様」や「地域社会」との関わり、「社員」への教育・支援制度など、「社会性情報」を充実させ、「富士通テングループ社会・環境報告書」と改称して発行しました。
<2004年度環境会計(富士通テングループ連結)>
環境コストは、製品への環境負荷物質の使用を減らすための技術開発工数及び管理工数が増え、研究開発コスト・管理活動コストが上昇したこと、及びグリーン調達の強化に伴い上下流コストが20百万円増加したこと等により、前年比147百万円増の692百万円となりました。
これに対し経済効果は、グリーン製品適合機種が増え、研究開発効果が増加しましたが、廃却設備・治具の部品回収・再使用実績が減少したことなどにより、効果額は前年比10百万円増の190百万円となり、費用対効果は27%となりました。
また、物量効果として把握している二酸化炭素排出量は、中津川工場の増産対応で昼夜交替の二直稼動を拡大したことや、海外工場の生産高の増加などにより前年比718t-c増加しました。「環境効率(*)」については1t-c当たりの生産高が27百万円と、2003年度とほぼ同額となりました。
<2005年版 社会・環境報告書の特長>
本年度の主な改善内容・トピックスは次のとおりです。
社会性情報として品質管理体制、サービス体制などの項目を追加するとともに、コンプライアンス、社会貢献活動、人事・教育制度などの取り組みについて、より詳細な説明を追加
・富士通テン企業ビジョン「VISION2012」について、詳細に記載
・製品紹介の中で、性能だけでなくの環境・安全への貢献に関する説明を追加
【用語解説】
(*)環境効率=生産高(億円)/環境負荷量(t-c)
環境効率は、環境負荷量(二酸化炭素排出量)に対して得られる生産高を示す指標です。環境改善が進めば進むほど経済価値の向上が見える指標です。事業活動における直接的な環境負荷の利用効率を評価することができます。
環境負荷量は、環境省から示されている二酸化炭素排出係数を使用しています。
環境負荷量は、二酸化炭素排出係数が示されている「エネルギー(電気・油・ガス)」の範囲において、それぞれの負荷量を炭素換算して合計したものです。 |