2004(平成16)年1月1日
代表取締役社長 槌本 隆光

<ご参考>

2004年 年頭所感

 新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申しあげます。

昨年は、イラク問題やSARSの発生など政治・社会面で世界各地に大きな影響を及ぼし、先行きにも不安を残す出来事が起こりましたが、経済全般としてみると厳しい中にも明るさの見えた1年であったと思います。  

 当社および富士通テングループは、お客様にご満足いただける魅力ある新技術・新商品の開発、品質の向上、販売体制の充実等に努めてまいりました。そして今年度(2004年3月期)の連結売上高では、初めて2,000億円を超えることを目標にしています。雇用情勢はまだまだ厳しく、個人消費の回復にも不透明感のある予断を許さない状況ですが、グループの総力を挙げて必ず目標を達成したいと考えております。

【Vision2012実現に向けて】
 昨年は、Vision2012実現に向けての初年度として、Car Infotainment(以下CI)とAutomotive Electronics(以下AE)の融合を図る組織改革を行い、また「うれしさ響き合い活動」と「音文化創造活動」を立ち上げました。
 これらの改革や活動はまだ緒についたばかりですので、あらゆる場面でのCommunicationを活発に行い、活動を進めてまいります。
@CIとAEの融合と新事業分野への促進を行うための、部門間、お客様や協業先、さらには異業種との会話を深める「Communication for Fusion」。
A「うれしさ響き合い活動」は、Delightにつながる「Communication to Delight」。
B「音文化創造活動」は音楽を通して社内のCommunicationを図る「Communication through Music」です。
 グループが一丸となってこれらの活動を推進していくことで、事業改革・風土改革に取り組み、お客様の期待に応えていきたいと考えております。

【Global化】
 昨年は特に中国での活動を活発に進めてまいりました。9月に販売会社を設立し、11月には市販品ECLIPSE(中国名「凌駕(リンジャ)」)AVNの発売発表を行い、設計会社を設立いたしました。また、新工場建設の検討に入るなど急ピッチで進めていますが、いずれも内容の充実はこれからです。今年は全力を挙げて実行してまいります。
 また、当社は生産のグローバル化は順調に進んでいますが、販売は日本以外での販売比率が売上高全体の40%弱にしか至っておらず、注力すべき重要な課題です。
 あらゆる活動の中で日本だけのことを考えるのではなく、常に海外市場を考え、グローバルに通用する商品を志向し、海外生産と現地調達を中心に考え、仕事のやり方や仕組み、物事の考え方から世界で通用するよう、全社員の意識改革を推進してまいります。特に「内なるグローバル化」すなわち「日本サイドのグローバル化への意識改革」が重要だとの認識を深め取り組んでまいります。

【QCDの改革】
 最高の品質でお客様の評価bPを目指し、「品質至上」の企業理念を企業活動全場面で徹底して追求してまいります。
 自工程完結への取り組み、設計プロセス改革の取り組みなど根本的な取り組みを加速し、製品品質の大幅向上に取り組むとともに、グローバルな品質保証体制の整備を確実に行いたいと思います。
 継続した原価低減にも積極的に取り組み、協業先との連携も含め、設計、調達、生産をトータルで見た活動を強化してまいります。

 今後も当社を取り巻く環境は厳しいものがありますが、Challengingな改革に Speedyに取り組み、克服していきたいと思います。
 本年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申しあげます。

以上