【NEWS RELEASE】
2002(平成14)年57

2001年度(第32期)決算


富士通テン(株)(本社:神戸市 社長:槌本隆光 資本金:53億円)は、2001年度(第32期)の決算を下記のとおり確定しましたのでお知らせいたします。


【連結 業績および今年度予想】

(単位:百万円)

項  目

2000年度

200041日〜

2001331
〔実績〕
2001年度

200141日〜

2002331
〔実績〕

前年比
増減率

%
2002年度

200241日〜

2003331
〔予想〕

前年比
増減率

%
1.売  上  高
158,774
174,671
10.0
185,000
5.9
インフォテインメント機器(※1
119,872
134,203
11.9
147,300
9.8
自動車用電子機器(2)
38,902
40,468
4.0
37,700
6.8
(内 海外)
35,573
41,320
16.1
39,000
5.6
2.営 業 利 益
5,713
4,487
21.4
5,800
29.3
(営業利益率)
3.6%
2.6%
(1.0ポイント)
3.1%
(0.5ポイント)
3.経 常 利 益
4,206
3,416
18.7
4,000
17.1
(経常利益率)
2.6%
2.0%
(0.6ポイント)
2.2%
(0.2ポイント)
4.当 期 利 益
2,546
1,196
53.0
2,500
109.0
(当期利益率)
1.6%
0.7%
(0.9ポイント)
1.4%
(0.7ポイント)
5.総  資  産
93,299
95,779
2.6
89,800
6.2
6.純  資  産
33,449
34,537
3.2
36,100
4.5
(※1)インフォテインメント機器:カーオーディオ、カーナビゲーションシステム、移動通信機器 等
   インフォテインメントとは、InformationEntertainmentを組み合わせた造語
(※2)自動車用電子機器:エンジン制御装置、エアバッグ、盗難警報装置のECU 等
 
 

【連結 貸借対照表】

(単位:百万円)
科 目
20013月末現在
20023月末現在
前年比
構成比
構成比
増 減
資 産 の 部
%
%
 流動資産
64,215
68.8
65,637
68.5
1,421
  現金及び預金
3,789
 
11,182
 
7,392
  売 掛債権
25,588
 
28,607
 
3,018
  たな卸資産
20,227
 
20,763
 
535
  繰延税金資産
1,734
 
1,829
 
95
  その他流動資産
12,875
 
3,254
 
9,621
 固定資産
29,083
31.2
30,141
31.5
1,057
  有形固定資産
22,746
 
22,798
 
52
  無形固定資産
1,398
 
1,616
 
217
  投資等
4,938
 
5,727
 
788
  繰延税金資産
2,100
 
2,782
 
682
  そ  の  他
2,838
 
2,944
 
106
資 産 合 計
93,299
100.0
95,779
100.0
2,479
負 債 の 部
 流動負債
50,544
54.2
51,031
53.3
486
  買掛債務
31,129
 
33,191
 
2,062
  短期借入
4,865
 
4,965
 
99
  その他流動負債
14,549
 
12,874
 
1,675
 固定負債
8,766
9.3
9,530
10.0
763
  退職給付引当金
7,688
 
8,545
 
857
  長期借入
500
 
532
 
32
  繰延税金負債
 
 
  その他固定負債
578
 
451
 
126
負 債 合 計
59,311
63.5
60,561
63.3
1,249
株主持
539
0.6
680
0.7
141
資 本 の 部
 資  本  金
5,300
5.7
5,300
5.5
 そ  の  他
28,149
30.2
29,237
30.5
1,088
資 本 合 計
33,449
35.9
34,537
36.0
1,088
負債、少数株主持分及び
資 本 合 計
93,299
100.0
95,779
100.0
2,479

 

【連結 損益計算書】

(単位:百万円)

2000年度

200041日〜

2001331
〔実績〕
2001年度

200141日〜

2002331
〔実績〕
2002年度〔予想〕

200241日〜

2003331
〔予想〕
売上高比
%
売上高比
%
前年比
増減率
%
売上高比
%
前年比
増減率
%
売  上  高
158,774
100
174,671
100
10.0
185,000
100
5.9
売 上 原 価
126,521
79.7
141,185
80.8
11.5
147,900
79.9
4.8
販売費及び一般管理費
26,539
16.7
28,999
16.6
9.2
31,300
16.9
7.9
営 業 利 益
5,713
3.6
4,487
2.6
21.4
5,800
3.1
29.3
営業外利益
1,507
1.0
1,070
0.6
1,800
1.0
経 常 利 益
4,206
2.6
3,416
2.0
18.7
4,000
2.2
17.1
特 別 損 益
803
0.5
税引前当期利益
4,206
2.6
2,613
1.5
37.8
4,000
2.2
53.1
法 人 税 等
1,659
1.0
1,416
0.8
14.6
1,500
0.8
5.9
当 期 利 益
2,546
1.6
1,196
0.7
53.0
2,500
1.4
109.0

連結子会社数22社(国内8社、海外14社)
持分法適用会社数1社(国内1社)
主要連結子会社
 
株式会社栃木富士通テン
富士通テン東日本株式会社
富士通テン中部株式会社
富士通テン西日本株式会社
 
 

   
 

FUJITSU TEN CORP.OF AMERICA
FUJITSU TEN de MEXICO,.A. de C.V.
FUJITSU TEN CANADA INC.
FUJITSU TEN (EUROPE) GmbH
FUJITSU TEN CORPORATION OF THE PHILIPPINES
天津富士通天電子有限公司
FUJITSU TEN (THAILAND) COMPANY LIMITED
FUJITSU TEN (SINGAPORE) PTE. LTD.
FUJITSU TEN (AUSTRALIA) PTY. LTD.

 

【単独 業績および今年度予想】

(単位:百万円)

項  目

2000年度

200041日〜

2001331
〔実績〕
2001年度

200141日〜

2002331
〔実績〕

前年比
増減率


%
2002年度

200241日〜

2003331
〔予想〕

前年比
増減率


%
1.売  上  高
141,894
151,570
6.8
161,000
6.2
 インフォテインメント機器
106,091
114,676
8.0
126,300
10.1
 自動車用電子機器
35,803
36,894
3.0
34,700
5.9
(内 輸出高)
22,679
22,054
2.7
20,500
7.0
2.営 業 利 益
2,983
2,353
21.1
4,200
78.5
(営業利益率)
2.1 %)
1.6%)
(0.5ポイント)
( 2.6%)
(1.0ポイント)
3.経 常 利 益
2,340
2,017
13.7
3,000
48.7
(経常利益率)
1.6 %)
1.3%)
(0.3ポイント)
( 1.9%)
(0.6ポイント)
4.当 期 利 益
1,574
1,419
9.8
2,000
40.9
(当期利益率)
1.1 %)
0.9%)
(0.2ポイント)
( 1.2%)
(0.3ポイント)
5.1株当たり当期利益
342.29
308.53
33.76
434.78
126.25
6.株主配当金(1株につき)
80
80
−円
−円
7.総 資 産
80,817
83,033
2.7
77,346
6.8
8.純 資 産
30,275
31,107
2.7
32,239
3.6

 

【単独 貸借対照表】

(単位:百万円)
科 目
20013月末現在
20023月末現在
前年比
構成比
構成比
増 減
資 産 の 部
%
%
 流動資産
55,978
69.3
58,110
70.0
2,131
  現金及び預金
690
 
8,344
 
7,654
  売 掛債権
28,268
 
29,626
 
1,358
  たな卸資産
9,229
 
9,772
 
543
  繰延税金資産
1,376
 
1,510
 
133
  その他流動資産
16,413
 
8,855
 
7,557
 固定資産
24,838
30.7
24,923
30.0
84
  有形固定資産
14,986
 
14,188
 
797
  建物及び構築物
6,072
 
5,814
 
258
  機 械 装 置
1,776
 
1,611
 
164
  土     地
2,725
 
2,725
 
0
  そ  の  他
4,412
 
4,037
 
374
 無形固定資産
1,159
 
1,331
 
172
 投  資  等
8,692
 
9,402
 
709
  子会社株式
3,935
 
4,421
 
486
  投資有価証券
1,818
 
1,552
 
265
  繰延税金資産
1,843
 
2,557
 
713
  そ  の  他
1,096
 
871
 
224
資 産 合 計
80,817
100.0
83,033
100.0
2,216
負 債 の 部
 流動負債
43,242
53.5
43,911
52.9
668
  買掛債務
31,621
 
33,142
 
1,521
  短期借入
 
431
 
431
  その他流動負債
11,621
 
10,337
 
1,284
 固定負債
7,298
9.0
8,014
9.6
716
  退職給付引当金
7,050
 
7,845
 
795
  その他固定負債
248
 
169
 
79
負 債 合 計
50,541
62.5
51,925
62.5
1,384
資 本 の 部
 資  本  金
5,300
6.6
5,300
6.4
 法定準備金
6,978
8.6
6,978
8.4
 剰 余 金
17,160
21.2
18,131
21.8
971
その他有価証券評価差額金
837
1.1
697
0.9
139
資 本 合 計
30,275
37.5
31,107
37.5
831
負債及び資本合計
80,817
100.0
83,033
100.0
2,216

 

【損益計算書(単独)】

(単位:百万円)

科  目

2000年度

200041日〜

2001331

〔実績〕

2001年度

200141日〜

2002331

〔実績〕

2002年度

200241日〜

2003331

〔予想〕

売上高比

%

売上高比

%

前年比
増減率
%
売上高比

%

前年比
増減率
%
売  上  高
141,894
100.0
151,570
100.0
6.8
161,000
100.0
6.2
売 上 原 価
119,926
84.5
129,352
85.3
7.8
134,900
83.8
4.3
販売費及一般管理費
18,984
13.4
19,865
13.1
4.6
21,900
13.6
10.2
営 業 利 益
2,983
2.1
2,353
1.6
21.1
4,200
2.6
78.5
営業外収益
1,306
0.9
1,492
0.9
14.2
700
0.4
53.1
営業外費用
1,950
1.4
1,828
1.2
6.2
1,900
1.2
3.9
経 常 利 益
2,340
1.6
2,017
1.3
13.7
3,000
1.9
48.7
税引前当期利益
2,340
1.6
2,017
1.3
13.7
3,000
1.9
48.7
法人税、住民税および事業税
2,339
1.6
1,344
0.9
42.5
1,800
1.1
33.9
法人税等調整額
1,574
1.1
746
0.5
800
0.5
当 期 利 益
1,574
1.1
1,419
0.9
9.8
2,000
1.2
40.9
前期繰越利益
198
0.1
175
0.1
11.7
中間配当金
138
138
当期未処分利益
1,635
1.2
1,456
1.0
10.9

 

【概況】

 当期のわが国経済は、製造業を中心とした企業収益の悪化等により民間設備投資が大幅に減少しており、また、個人消費につきましても依然低調に推移するなど、景気は一層厳しさを強めてまいりました。
 当社および富士通テングループ各社と関連の深い自動車業界につきましては、国内販売は小型乗用車の売れ行きが好調ながら、米国同時多発テロ事件等による国内景気の悪化の影響を受け、全体としては前年を下回る水準で推移しました。輸出につきましても、北米・欧州・アジア向け輸出の減少により、前年を下回る動きとなりました。
 このような情勢のもとで、当社および富士通テングループ各社は、お客様にご満足いただける魅力ある新技術・新商品の開発、品質の向上、販売体制の充実等に努めてまいりました。その結果、売上高は過去最高を更新し、連結売上高は1,746億円(前期比10.0%)を計上することができました。利益につきましては、市場の価格競争激化および積極的な開発投資による費用増等により、遺憾ながら経常利益34億円(前期比18.7%)当期利益119千万円(前期比53.0%)となりました。また、単独売上高は1,515億円(前期比6.8%)、経常利益201千万円(前期比13.7%)、当期利益141千万円(前期比9.8%)となりました。
 なお、米国にて工場再編等に伴う費用8億円を特別損失として計上しております。
 当期におきましては、国内販売体制強化・充実のため、昨年61日をもって国内販売会社5社を再編成し、富士通テン東日本株式会社、富士通テン中部株式会社、富士通テン西日本株式会社の3社体制としましたほか、世界の音楽産業界をリードする英国において、ホーム用スピーカシステム「ECLIPSE TD」拡販のため、昨年11月にECLIPSE TD (UK) LIMITEDを設立しました。
 地球環境保全への取り組みとして、昨年7月より当社市販カーAV製品に環境ラベルを導入し、グリーン製品として市場に投入いたしましたほか、グリーン製品開発を仕入先殿と連携して効率よく進めるため、調達部品等への環境配慮要求事項をとりまとめ、昨年9月にグリーン調達ガイドラインとして発行いたしました。
 なお、当期の市販ビジネスにつきましては、当社「ECLIPSE」ブランドの確立に向け、オリジナリティのある商品の開発・販売に積極的に取り組んでまいりました結果、市場シェアを大幅に伸ばすことができました。
 海外ビジネスの拡大に向けて当社技術力をアピールするため、米国をはじめとしてシンガポール・タイ・オーストラリア・フィリピン等の自動車メーカーでの展示会を積極的に行いました。
 

【インフォテインメント機器】

 インフォテインメント機器につきましては、トヨタ自動車株式会社向けDVD ボイスナビゲーション対応ワイドマルチAVステーションおよび市販市場向けAVN(ナビゲーション内蔵AVシステム)一体機等の売上が寄与したことにより、連結売上高は1,342億円(前期比11.9%増)、単独1,146億円(前期比8.0%増)を計上することができました。

<オーディオ・ナビゲーション機器>

 ライン向けとしては、トヨタ自動車株式会社向けにタッチパネルを採用したDVDボイスナビゲーション対応ワイドマルチAVステーションの納入を開始いたしました。また、基本機能に絞った使いやすいCD-ROMナビゲーションシステムを、トヨタ自動車株式会社およびダイハツ工業株式会社に納入いたしました。
 また、オーディオ、TFTディスプレイ、ナビゲーション、エアコンスイッチ等のマルチメディアサブアッシーユニットを、株式会社デンソーおよび小島プレス工業株式会社と共同開発し、トヨタ自動車株式会社に納入いたしました。
 オプション純正品向けとして、トヨタ自動車株式会社向けにDVD/CD/MD3デッキを搭載し、タッチパネルを採用したDVDナビゲーション対応のAVN(ナビゲーション内蔵AVシステム)一体機および操作性に優れ価格を抑えた普及型のCD-ROMナビゲーション対応AVN一体機を納入いたしました。
 市販市場向けでは昨年7月より、当社市販向け製品「ECLIPSE」シリーズとして初のタッチパネル採用のETC・インターネット・MP3再生に対応した「AVN7701D」、3デッキ(DVD/CD/MD)搭載「AVN5501D」等のDVDナビゲーション対応AVN一体機を市場に投入し、大幅にシェアを伸ばすことができました。また、ピュアデジタルサウンドを追求した最高級カーオーディオ「ECLIPSE Sound Monitor」シリーズより、CDチューナ「CDT-450X」「CDT-350X」等の新商品も市場に投入いたしました。
 なお、市販カーオーディオ事業の強化・拡大のため、市販カーオーディオ「ECLIPSE」を、豪州・台湾・マレーシアにてそれぞれ販売を開始いたしました。
 また、韓国の自動車関連メーカよりカセットデッキを、米国の自動車関連メーカよりインダッシュ6連奏CDチェンジャデッキをそれぞれ受注することができました。
 さらに、音の波形を正しく再現することで原音に忠実な音の再生を実現するタイムドメイン(時間領域)理論に基づいた「ECLIPSE TD」シリーズの卵型スピーカおよびパワーアンプを、4月よりホーム用として販売を開始し、10月には財団法人日本産業デザイン振興会より2001年度グッドデザイン賞を受賞することができました。

<移動通信機器>

 タクシー会社向けシステム商品として、従来のCTIGPS自動配車システムにインターネットを利用した受注機能も追加できる「MODEL2001シリーズ」の販売を開始し、伊豆箱根交通株式会社をはじめとするタクシー会社に納入いたしました。
 また、経済産業省の主導で実施されているインターネットITSプロジェクトに使用する車載ITS端末を、富士通株式会社より受注し、納入いたしました。
 

【自動車用電子機器】

 自動車用電子機器につきましては、昨年度に引き続きトヨタ自動車株式会社向けのエンジン制御ECU、エアバックECUの受注が好調であったことにより、連結売上高は404億円(前期比4.0%増)、単独368億円(前期比3.0%増)を計上することができました。
 当期におきましては、ステアリングの操舵力を検出する電動パワーステアリング用トルクセンサECUを光洋精工株式会社に、サンルーフ開閉用ECUを米国べバスト社に、クラストップレベルの低燃費を実現したエンジン制御(筒内直接噴射制御)用ECUをトヨタ自動車株式会社に、それぞれ納入いたしました。
 車両停止中の排気ガスを抑制するため、車両停止時にエンジンを自動停止させ発進時に再始動を行う「TOYOTA STOP AND GO SYSTEM」用ECUをトヨタ自動車株式会社に、シートの温度を最適に制御するヒートシートモジュールを米国General Motorsに納入いたしました。
 さらに、各種ECU等の自動車用電子制御装置の評価や制御ロジックの開発等を実車を使わずに可能とするリアルタイムシミュレータ「CRAMAS」の外販事業を開始し、トヨタ自動車株式会社、ダイハツ工業株式会社、株式会社デンソー、川崎重工業株式会社の各社にそれぞれ納入することができました。

 なお、渋滞時の運転支援システムに適したセンサとして、ミリ波レーダと画像認識技術を融合したフュージョンセンサを開発し、製品化に向けて開発を進めております。
 

【設備投資の状況】

 当期における設備投資は、将来に向けた先行技術開発・生産設備等を実施し、投資額は連結43億円(前期比16.2%減)、単独23億円(前期比15.3%減)となりました。
 

2002年度の業績見通し】

 今後の経営環境につきましては、わが国経済は、米国景気の底入れに向けた動きが景気を下支えすることが期待されるものの、企業設備投資の減少や失業率が高水準で推移していることによる個人消費の減少など懸念すべき点がみられ、自動車業界は依然厳しい状況が続くものと予想されます。
これにより現時点での2002年度の見通しは下記のとおりです。

<連結>
売上高  1,850億円(前期比  5.9%増)
経常利益   40億円(前期比  17.1%増)
当期利益   25億円(前期比 109.0%増)

<単独>
売上高  1,610億円(前期比  6.2%増)
経常利益   30億円(前期比  48.7%増)
当期利益   20億円(前期比  40.9%増)